
おうちのお庭やプランターだけではなく、新たに貸し農園を借りてみたい!
新しい趣味として、貸し農園での野菜作りに挑戦したい!
でも知らない人とトラブルにならないか心配…
園芸・農作業・畑仕事と聞くと、なにやら頑固そうな職人気質のおじい様がやたら口を出してくる。
世話焼きなおばあさんが必要以上におせっかいしてくる。
そんなイメージありませんか?
この記事では貸し農園・市民農園のトラブルとその対処法についてまとめました。
備えあれば憂いなし。前もってどのようなトラブルがあるのか知っていれば、安心して対処できることでしょう。
貸し農園・市民農園のよくあるトラブル
・雑草のトラブル
・農薬のトラブル
・境界線のトラブル
雑草のトラブル
よくあるトラブル一つ目は「雑草のトラブル」です。
隣の畑が草ボーボー、自分の畑はまめに草を取りきれいな状態。
そんな中、自分の畑の野菜たちが虫食いだらけに病気の予兆も…
雑草は害虫の住みかとなり、病気の媒介にもつながります。
「ウチは自然栽培で作る方針なんだから雑草は抜かないんだわ!」
そんな方がいる貸し農園は要注意。
反対に、雑草に対して神経質すぎる人がいることもあります。
頻繁に(週に何回も)畑に足を運んでいると、草が1mmでも生えていることが許せなくなるほど畑をピカピカにしている方も…
「これくらいいいじゃん」
と思ってもなかなか口に出せず…
草が生えている/まだ草取りをしなくても大丈夫 というのは個人の主観によるところが大きいので、揉め事の原因になりがちです。
農薬のトラブル
必要に応じて農薬を使い、収穫へたどり着きたい
VS
農薬を使うなんてもってのほか。絶対に使わない
この2派の戦いです。
農薬の使用について、多くの貸し農園は個人個人の判断に任せています。
そのため、農薬をよく使う人の隣の区画に、無農薬主義の方が借り、対立することは容易に想像できますよね。
では、有機栽培を推奨したオーガニック系の貸し農園はどうでしょうか?
実はこれはこれで揉めるんです。
それは、「有機」「オーガニック」「自然栽培」「自然農法」「無農薬」と、
どれも言葉の定義があいまいなので、人によって解釈が分かれるのです。
「有機栽培」で使用可能な農薬を、「無農薬」原理主義の方は嫌いますし、
「オーガニック」好きな方がまいたF1品種の種を「自然農法」の方が否定していたり。
農薬のトラブルに関しては後者の「有機栽培」貸し農園のほうが多いのかもしれませんね。
境界線のトラブル
これもよくあるトラブルである境界線のトラブル。
やれこっちの区画に足が出ただの、作物が越境している・していないだの。
さらには境界線上の草をどっちが抜くかでもめていたり…
境界線自体が消えやすい白線で書かれていたり、そもそも境界杭しかなく、線が引いていないためあいまいであることもトラブルの原因になります。
境界線のトラブルは人間の性といいますか、別に貸し農園に限ったことではありません。
一般の住宅や駐車場でもよくあるトラブルです。
境界線がはっきりくっきりとわかれば未然に防げるトラブルです。
貸し農園・市民農園でトラブルに見舞われないためには
貸し農園・市民農園を借りる前に、以下の点をチェックしておけば未然に防げるトラブルがたくさんあります!
管理人・アドバイザーの有無
場所によっては管理人やアドバイザーがいない貸し農園もあります。
そういうところはトラブルが起きても自分たちで解決しなければなりません。
管理人・アドバイザーがいる農園の場合、トラブルの仲介だけでなく、区画のお引越しをさせてもらえることも。
農園の相談だけでなくご近所関係の問題も解決できるアドバイザーは必須ですね。
有機・無農薬・自然農・オーガニック
まず第一に、新たに借りる農園では農薬散布して良いかどうかをあらかじめ聞く必要があります。
また、「ウチは有機栽培のみです!」みたいな農園では
ご自身の有機栽培の定義と、農園の有機栽培の定義を確認しておいたほうが良いでしょう。
合ってる・間違っているではなく、
言葉の認識をそろえておけばトラブルになる可能性はグンと減ります。
農園のルールを確認する
これは当たり前のことだと思われるかもしれませんが、事前に農園のルールはきちんと確認しておきましょう。
雑草を放置しない、自分の区画以外の共有地の草取りにも協力する、作物が種をつける前に必ず片づけるなど、
貸し農園それぞれのルールがあります。
「え!こんなことまでしなくちゃいけないの!?」
ということが後になって無いように事前確認は必須です。
トラブルが少ない貸し農園・市民農園とは?
・利用者が少ない
・雑草の生えるスペースが少ない
・境界線がはっきりとしている
利用者が少ない
単に人気のない所を選びましょう、ということではありません。
貸し農園全体の受け入れ組数に着目しましょう、ということです。
合計面積が同じ貸し農園A・Bがあるとします。
貸し農園Aは最大30組
貸し農園Bは最大10組収容できるとします。
駐車場の込み具合、道具の空き状況、アドバイザーさんへの話のかけやすさも貸し農園AはBの3倍となります。
もちろん、人と人のトラブルになりやすさも人が多い分可能性が上がってしまいます。
「この農園は全体で何組利用していますか?」
という質問をあらかじめ準備し、できるだけ少ない所を選びましょう。
雑草の生えるスペースが少ない
野菜を育てるスペース以外のところにも注目してください。
例えば通路。
通路は広すぎないか…広すぎると草が生えるので利用者の方が草取りをしなければなりません。
また、通路には雑草が生えづらい処置がしてあるか、例えば草除けの防草シートが張られているかも注目ポイントです。
他には共有スペースにも注意が必要です。
共有スペースは利用者みんなで持ち回りで草取りをしましょう、となる場合が多いからです。
防草シートが敷いてあり、雑草が生えずらくなっていればいいのですが、
重い草刈り機で半年に1回刈ってってください、なんてことがない所が良いですね。
境界線がはっきりとしている
ほとんどの貸し農園は4つ角に境界杭が埋めてあり、その杭の中があなたのスペースですよといった区画分けがされています。
前述したとおり、境界があいまいだと、トラブルの原因になります。
最低でも境界線がきちっと引いてあること。
もっと理想を言えば境界線が物理的に消えないような処置をしているところがあるのが望ましいです。
農園見学でトラブルが多いかどうかがわかる!
よくあるトラブルについて、お分かりいただけたでしょうか?
トラブルを未然に防ぐには、農園見学が大事。
最後に農園見学で確認すべきポイントをまとめました。
これらのポイントを押さえておくと、体験農園のトラブルの可能性はグッと減らせるはずです。
・コアタイムの利用者
・フリースペース
・境界線
・アドバイザーの農業経験
コアタイムの利用者
農園見学へいく日程はとても重要です。
見学へ行くときは、実際に畑を借りたときに通うであろう時間帯と同じ時間帯に行きましょう。
その時間の人の混み具合、道具の状況などがわかります。
土曜にお客さんが多いとこなのか、日曜のほうが多い所なのか。
早朝が多いのか夕方が多いのかなど、場所によってさまざまです。
区画数は多くても利用する時間が被らなければ、トラブルが起こる可能性はグッと減ります。
フリースペース
畑以外の場所にも注目しましょう。
通路は草の生えにくい仕様なのか。共用部はどうか。
草が生えたら管理者が草取りをするのか、気づいた人がするのか、利用者で当番制なのか。
そもそも草が生えにくい仕様になっているというのが一番ですね。
境界線
境界線はヒモか、杭か板か。そもそも境界が目測でしかないのか。
境界線は大雨や台風で曖昧にならないように工夫されているかチェックしましょう。
「あなたの区画は大体ここからあそこです。」
というのが一番危険です!
アドバイザーの農業経験
これが最も重要かもしれません。野菜作りで困ったときに知恵を貸してくれるアドバイザーの農業経験。
「農業経験あります!」
といっても、プランターでちょこちょこ育てているだけなのか、畑で育てているのか。
できた野菜は販売しているのか、ご近所さんに配っているだけなのか。
もちろん、野菜を作って販売した経験があるアドバイザーが一番心強いです。
野菜の品種、病害虫の種類、種まきの最適な時期など、販売レベルに野菜を作るには網羅的な知識が必要です。
アドバイザーの方の経験についても質問してみましょう。