
平日はお仕事をし、週末に自分の畑へ行く「週末農業」をする方が増えています。
日々デスクワークや社内の移動で凝り固まった全身をのびのびとリフレッシュさせ体も気持ちもすっきりする週末、いいですよね。
この記事では週末農業の基本的なことからそこから発展させた週末農業の稼ぎ方までを紹介します。
週末農業でできること
週末農業とは文字通り、週末のみ農業をすることです。
農業のコミット具合はさまざまなので、目標・ゴールも人それぞれ。
小さな面積の家庭菜園の方もいれば貸し農園を借りてしっかりと野菜を育てる、農家へ週末のみアルバイトへ行くなどといろんな形があります。
農業の「業」とは”なりわい”という意味もありますが、週末農業においては稼ぎがあろうとなかろうと、広い意味で週末農業といわれます。
週末農業のメリット
週末農業のメリットは
・食育
・運動
・リラックス
この3点です。
食育
食育とは「生きる上での基本であって、知育・徳育・体育の基礎となるもの」(農林水産省)とされています。
人間である以上欠かせない活動の一つである「食」。
その食に関する知見を増やすということは、とても大切です。
具体的には野菜を育てることによる野菜の成り立ち、生理現象、栄養価などが実践することで深く理解できます。
「食べ物を大切にしよう」
という倫理的な側面はもちろん、植物を育てるという体験から化学的・理系的思考も身に付くことが期待されます。
運動
農作業をするときに使う筋肉はどこだと思いますか?
腰?足?腕?
そうです。全身まんべんなく使います。
農作業に慣れないうちは少し作業しただけで、翌日全身筋肉痛に…なんてことも。
しかし不思議なことに、毎週のルーティーンなってしまえばいつしか筋肉痛にならない体に。
身体的に慣れるということはもちろん、繰り返しの作業で体が力の効率の良い使い方を覚えるのでしょう。
有酸素運動をしながらおいしい野菜が収穫できる。週末農業の醍醐味です。
リラックス
土や自然に触れることで心身リラックス。
週末農業にはそのようなことを楽しみにされている方もいらっしゃいます。
普段、デスクワークをしていると通勤や休憩時間以外ほとんど外に出ない、なんてことありませんか?
家族で出かけようにもどこへ行っても混みあっていて、どうも周りを気にしつつある…
農園を借りればそこはあなただけのスペース。
家族で思いっきりはしゃいでも大丈夫です。
休みの日は家族で公園へ出かけるのもいいかもですが、広々としたのどかな農園、おすすめですよ。
週末農業を始める前の準備
「よし!週末農業をやってみよう」
そう決めたはいいが、何を準備すればいいんだろう…
そう思っている方は以下の3点がおすすめです。
・週末農業をやる手段、選択肢を知ること
→貸し農園、農業のバイト、アグリツーリズム、家庭菜園
・勉強
→本、YOUTUBE、NHK教育
・試しにちょこっと育ててみる
→ペットボトルや100均のプランターで
週末農業をやる手段・選択肢を調べる
「週末」に「農業」をやるといっても、とても選択肢があります。
代表的なところでも
貸し農園やレンタルファームを借りる
農業のアルバイトをやってみる
いちご狩りやサツマイモ掘りに行ってみる
お庭で家庭菜園を始める
等が考えられます。
ただ農作業をしたいのか、収穫だけがしたいのか、農作業をしてお金が欲しいのかといった具合に目的によって選択肢はさまざまです。
なんでやってみたいのか、一度立ち止まって整理してみましょう。
勉強
WEBが発達したこの時代、情報収集し放題ですよね。
農業歴何十年の大ベテランが記した本、現役農家のハウツーYouTubeなどいくらでも情報があります。
ちょっと育ててみようかなと思ったら「(野菜名)+育て方」で調べて予習してから育ててみてはどうでしょう。
野菜作りは予想外のことがたくさんあるので、予習した予備知識がとても頼りになりますよ。
試しにちょこっとだけやってみる
お庭がある方、ベランダにスペースがある方は試しにちょこっとだけ野菜を作ってみるのがおすすめです。
100円ショップで売っているプランターや土で十分なので、まずは野菜作りの1サイクルを経験してみましょう。
やみくもに野菜を育てるよりも「この時期には○○の肥料が必要だな。この時期はこの虫に気を付けよう」などとあらかじめ準備して取り組めることで、
野菜作りの成功確率が格段に上がりますよ。
週末農業で育てやすい野菜とは
初めての農業はなによりも失敗しないことが大事です。
どんな簡単な野菜でも、うまく育ったらうれしく、失敗すると辞めたくなってしまいます。
初めのうちは成功体験をコツコツと積み上げていきましょう。
野菜作りの基本中の基本にはなりますが、野菜の旬を守って野菜作りをすると、失敗しにくいです。
旬というのは野菜がおいしいだけではなく、育てやすく失敗しにくいんです。
春 じゃがいも、玉ねぎ、ハーブ
夏 オクラ、モロヘイヤ
秋 さつまいも、かぼちゃ
冬 ほうれん草、ダイコン、ネギ
旬を守った野菜作りは虫や病気のリスクが低く、栄養価も高く育ちます。
まずは野菜の旬に着目してみてください。
週末農業で収入を上げる方法
せっかく野菜作りをするんだったら、額はさておき、売上をあげたいですよね。
「自分で作った野菜を売るのって難しそう・・・」
そう思っている方も少なくありません。
一般的に農家は
・JAに出荷する
・スーパーなど小売店と契約
・個人向け宅配
くらいしか販路がないと思われていますが、そんなことはありません。
農家でも、農家ではない方でも販売できるチャネルはあります。
・メルカリ等フリマアプリ
・ECやSNS
・道の駅などの直売所
フリマアプリは本や雑貨しか売っていないと思われてませんか?
条件を満たせば食品も出品できるんです。
品質の表示や賞味期限、加工品の場合成分構成などをきちんと表記すれば販売可能です。
写真を撮って値段を決めれば手軽にすぐ出荷できるのでおすすめの販売方法です。
フリマアプリより少しハードルは上がりますが、ECサイトやSNSで売るのもおすすめです。
食べチョクやポケットマルシェのような大手ECプラットフォームは農家である証明が必要ですが、個人でECサイトを作ってしまえばすぐに売れます。
ECサイトの作り方がわからなければ、ココナラやランサーズのようなクラウドソーシングサービスでECサイトを作りたい旨検索して、すぐに作ってもらいましょう!
その際、SNSと並行して更新していきましょう!
道の駅や直売所のリアルなマーケットもおすすめです。
場所によっては農家しか出荷できないのですが、生産量と生産時期がわかれば、基本的には誰でもウェルカムです。
「毎年○月に××の野菜を出荷します。」
くらいのざっくりとした計画を伝えれば、出荷アカウントを作れますよ。
週末農業って稼げるの?
週末農業って稼げるの?と思う方はたくさんいると思います。
結論、稼げます。
週1日の週末農業で月に1~2万円。作物や作型など戦略的に取り組めば月6~10万円ほども狙えるでしょう。
もちろん、野菜の価格の変動や単価の設定に左右されるため一概には言えません。
週末農業で収入がほしい!という方はまずは月2万円、年間24万円がちょうどいい目標ラインではないでしょうか。
このラインを越えると農業中級者といってもいいと思います。
まずは月2万円目指してみましょう!
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サラリーマンこそおすすめの理由
平日はお仕事をし、休みの日に農業をしてリフレッシュする週末農業。
野菜が好き、自然が好きという方はもちろん、そうでない方でも週末農業はたくさんのメリットや魅力があります。
新しいコミュニティ
せっかくの休日だから、家でゴロゴロしたい…
1週間の疲労がたまった週末。そう思うのが普通ですよね。
しかし、そんな貴重な休日にもかかわらず
「畑仕事に勤しみたい!」
そのようなアグレッシブな思いを持った人同士が集まるのが週末農業です。
会社の同僚やサークル、古くからの友人関係とは一味も二味も違ったタイプの仲間に出会えるかもしれません。
副業しながら運動不足が解消できる
副業としての週末農家。
ただお金を稼ぐのではなく、自然環境で体を動かすので運動にもなります。
採れたてのおいしい野菜が食べれて、運動不足解消にもなって、うまく売れればお金が稼げる!
一石三鳥のステキなお仕事です。
マーケティングの力が身に着く
農業とは、野菜を作って売ることです。
野菜を作ること。
キュウリ、トマト、キャベツ、ピーマン…
日常的に食べている野菜はもちろん、たいていの野菜のタネは入手することができます。
販売すること。
道の駅、市場出荷、フリマアプリ、ECサイト…
一昔前に比べ、販売の選択肢もとてもたくさんあります。
農業で売り上げを上げるには、この「何を売るか×どうやって売るか」の掛け合わせになります。
この無数の組み合わせを最適化する作業。とても大変ではありますが、マーケティングの能力がすごく身に着きます。
どこにいるどういう属性のどんな方に野菜を売るか、どうやって売るかを常に考えると同時に野菜作りをする。
栽培と販売の両輪を常に回し続けることになれると、ビジネスマンとして一回りも二回りも大きくなれるでしょう。
週末農業の種類
週末農業と一言に行っても、形態はいろいろあります。
イチゴ狩り、ぶどう狩り、サクランボ狩りなどのような果樹の収穫を楽しむもの。
さつまいも掘りやじゃがいも掘りといった芋ほり体験。
貸し農園やシェア畑といった畑をレンタルして自由に野菜を育てるもの。
いきなり畑を借りて野菜を育てるのはハードルが高いと思う方は、まずはスポットで狩りや掘りの体験をしてみてはいかがでしょうか。
市民農園のメリット
週末農業の中で、畑をレンタルするものがあります。
貸し農園やシェア畑といった農地レンタルサービスの中で、最も人気なサービスが市民農園です。
市民農園とは
農地レンタルサービスの一種で、民間ではなく市町村が運営しているものです。
市民農園のメリット大きく2つ。
安い
広い
価格は民間のサービスに比べると破格です。
民間に比べると1/2~1/5ほど安いです。
1区画の面積も十分広いため、地域の人たちにとても人気です。
デメリット
デメリットはこの2つ。
アドバイザーいない
人気のためになかなか空きがない
民間のサービスのウリは
・アドバイザー付き
・道具を完備。手ぶらで通える
といったとことです。
市民農園の場合、市町村が主催で価格も採算度外視なのでサービスはほぼないです。
なので市民農園は菜園中・上級者向けのサービスになります。
安さと十分な広さゆえにとても人気な市民農園。
人気だからこそ、ものすごい順番待ちがあります。
場所によっては契約を更新できないところもあるため、1年ごとに抽選しているほどです。
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初心者さんにおすすめの畑レンタルサービス
週末に畑をレンタルするサービスは、大きく2種類に分けられます。
市町村等が運営する市民農園とは別に、民間が運営する貸し農園があります。
貸し農園のメリット
市民農園と比べてキレイ
手ぶらで通える
フォローが充実
貸し農園のメリットはとにかくサービス面で充実しているという点。道具や畑の状態なども好条件のところが多く、サポートしてくれるスタッフの方がいるところが多いです。
空いてる区画を管理する「管理人」ではなく、農業を体験してもらう「お客様」という扱いのイメージです。
デメリット
高い
ご近所トラブルしばしば
デメリットは市民農園と比べて利用料が高いこと。
考えてみれば道具もそろってサービスも充実しているので当たり前といえば当たり前かもしれませんね。
別のデメリットとしては人気のため、人が多いということ。
1つの畑を何区画にも分けるため、とにかく人が多い。そのため、馬の合わない方と遭遇してしまうこともしばしば…
週に何回通えばいいの?
どれくらい通えばいいかの目安はさまざまですが、手間のかからない野菜(ハーブや葉物野菜、じゃがいもなどの根菜)だったら1週間に1回もいけば十分です。
反対にトマトやキュウリといった果菜類となると収穫だけでも週に何回か通わなければいけません。
初めのうちは手間のかからなさそうな野菜を多めに計画し、少しずつ手間のかかる野菜にチャレンジするのがおすすめです。
また、週末農業で売り上げを稼ぎたいという方は小面積でたくさん収穫できるものが良いです。
このように野菜作りの目的によって育てる野菜が変わってくることも週末農業ならではの面白みですね。
週末農業の注意点
「早く畑を借りて野菜作りにチャレンジしたい!」
そんな想いに水を差すことになりますが、週末農業をやるうえで大前提として考えて置きたい点が3つあります。
・月何日通えるか
・どんな目的で育てるのか
・どんな野菜を育ててみたいのか
月何回、もっといえば週何回畑に通えるかは野菜作りにおいてとても重要です。
畑作業というのは植えて、水やりをして、収穫するというシンプルなものなのですが、複数の野菜を育てて絶え間なく収穫をする場合は作業の種類がとても多くなります。
菜花を収穫して、じゃがいもを植えて、キャベツに肥料をあげて、畑全体の草取りをする、などのように。
通える日数が多ければ多いほど、畑の選択肢が広がります。
どんな目的で育てるか、も重要です。
菜園ライフを体験してみたい、おいしい野菜を育てたい、無農薬で育てたい、作った野菜を売って稼ぎたい、など。
野菜を作るという同じ行為でも、目的が違えばそこまでのルートも変わってきます。
目的と被るかもしれませんが、どんな野菜を育ててみたいのかイメージすることも重要です。
貸し農園では果樹はなかなか作れませんし、1年更新の場所だと多年草は育てづらいです。
じゃがいもやさつまいものような根菜を育てたいのなら土壌がサラサラのところがいいですし、ナスやサトイモを育てたいのなら水もちの良い畑を選びたい。
このように作りたい野菜や目的によって畑を選ぶことになるので、借りる前に一度考えてみましょう。
とりあえずアルバイト・ボランティアをやってみる
お金(又は対価として野菜)をもらいながら農業技術を学べる、一石二鳥な方法はアルバイトやボランティアです。
平日は事務仕事や内勤で体がなまってしまう方、農作業は体をいっぱい動かすので特におすすめです。
農業アルバイト・ボランティアの探し方3つあります。
・タウンワークやインディードなどの求人媒体
・市役所や農協、道の駅へ問い合わせる。
・直接農家へ訪問
タウンワークやインディードなどの求人媒体
求人検索で「農業 バイト」と調べればたくさん出てきます。
大手求人サイトの他に、アグリナビなど農業専用の求人媒体もあるのでそちらの利用もおすすめです。
これらのサイトに求人広告を出す農業法人は大きい規模のところが多いです。
そのため、初めての方でもわかりやすいマニュアルや社会保険等もしっかりしているところが多い印象です。
市役所や農協、道の駅へ問い合わせる
こちらも有力な探し方です。
市役所や農協には求人チラシがたくさん張り出されています。
このようなところへチラシを張り出すことができるのは、相当な信頼を得てそうですね。
また、道の駅のスタッフさんも求人の情報を持っています。
「○○さんが人手が足りていなくて困っている。」
のような情報は道の駅スタッフさんはたくさん持っています。
直接農家へ訪問
「直接行くのは憚られるなぁ…」
と思うかもしれませんが、実は求人したくても求人の出し方がわからない農家は多いです。
猫の手も借りたいくらい。といっているのにもかかわらず、一向に人手を増やさない農家はたくさんいます。
特に多品目栽培の農家、果樹の忙しいシーズンのみのスポットバイトは常に求人を募集している傾向にあります。
数打ちゃ当たる作戦にはなるかもしれませんが、意外にすぐ当たるかもしれませんよ。
スタイルいろいろな週末農業を
週末農業もスタイルは人それぞれ。大きく分けて2種類ありますが、あなたはどちらのタイプでしょうか?
Aガンガン行こうぜ!
区画いっぱいに同じ野菜を育てる。ピーク時は一気に忙しくなるが作業が単一なのでわかりやすい。
B計画的にあれこれいろいろ。
区画を3分の1か4分の1ずつに分け、時期をずらしながらいろんな野菜を育てる。
作業の工程は多くなるが、常に収穫できるようなサイクルも可能。
ご自身の性格やライフスタイル、本業の繁忙期と閑散期に合わせていろんなパターンを試せることも、週末農業の良いところです。
農業技術が一番学べる方法
野菜作りについて勉強したい方、何といっても書籍とYouTubeがおすすめです。
菜園雑誌を流し読みして気になる農法や作物と出会ったらYouTube検索で動画をチェック!という流れが理解が早いかと思います。
勉強熱心な方は県主催の勉強会やアグリイノベーション大学校のような民間機関にも興味を持たれるかもしれません。
が、やはり一番身になるのは実学です。畑の現場でトライ&エラーあるのみです。
どんどん学んでどんどん楽しい菜園ライフを送りましょう。
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